日本株式を保有するノルウェー政府について

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四季報の株主上位に度々登場する「ノルウェー政府」の文字、少し疑問に思ったので調べてみました。ノルウェーは日本と同じくらいの面積で、一人当たりGDPは世界4位、世界幸福度報告(World Happiness Report)では2017年に堂々の世界第1位となっています。国民の平均年収も、生活に対する国民の満足度も世界トップクラスですが、北海油田という石油資源が枯渇した時のために、収益の一部をノルウェー政府年金基金として積み立て、世界中の株式や債券に投資をしているようです。

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日本の株式を保有しているのは、ノルウェー政府年金基金グローバル(Pension Fund Global)で運用資産は2017年12月末に100兆円を超えているそうです。年金基金という名前があるものの、年金の為だけのファンドではなく、具体的な年金債務も負ってないようです。

原油やガスなどの天然資源から得た売却収入に由来するSovereign Wealth Fund略称はSWF(和訳は政府系ファンド)の方が近いと思われます。SWFにはアラブ首長国連邦(UAE)やサウジアラビアなどの「資源型」と、中国やシンガポールなどの「非資源型」に分けられます。

ノルウェー政府年金基金グローバル(Pension Fund Global)の特長は、株式の比率が高くおよそ6割で、運用方法も1/3がパッシブ、1/3がエンハンスト、1/3がアクティブで、投資対象はノルウェー国外の資産のみとなっています。

投資方針についてもノルウェー国憲法に照らしてから出発するので、ノルウェー政府の政策が色濃く反映することになります。具体的には

  • 非人道的武器生産に係る企業
  • 児童労働など人権侵害を制度的に行う企業
  • 戦争・紛争時の個人の権利を侵害する企業
  • 深刻な環境破壊を行う企業
  • 悪質な贈収賄に係る企業
  • その他基本的倫理概念に反する企業
  • タバコを製造する企業

当該企業には、ボーイング(米)核兵器製造、ウォールマート(米)児童労働、プンサン・コーポレーション(韓)クラスター弾製造、リオ・ティント(英豪)環境汚染などがあり、日本では日本たばこ産業も除外されています。逆にESG投資に積極的な企業は運用対象になるかもしれません。

ノルウェー政府が保有する株式については、株探パソコン版に新設された「日本の株主」で確認できます。プレミアム専用コンテンツですが、2019年2月15日までは無料で利用できます。保有割合5%以上の株主に提出が義務づけられている大量保有報告書を意識しているのか、保有割合を5%未満に調整しているのが印象的です。

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